第2期はどう動く?

今回もオトナアニメから

オトナアニメ Vol.1 (洋泉社MOOK)

オトナアニメ Vol.1 (洋泉社MOOK)

第2期シリーズが決定した“地獄少女”。第1期の主なキャラ紹介や注目ストーリー、そして原案者と監督、能登麻美子のインタビューとお腹いっぱいになりそうな内容です。今回はこの3人のインタビューからの切り口で地獄少女という作品を見ましょう。
まずはこの作品の企画が成立した経緯から。原案のわたなべひろし氏は

ぼくの頭の中で渦巻いていた怒りというか、世の中の矛盾に巻き込まれた時に沸き上がった怒りを企画にできないかと思いまして、「地獄少女」というタイトルを考えついたんですね。

なるほど、そう考えると本当にありがちな理不尽なことっていうイメージにつながる。確かに実際にありそうな設定ってのが多かった。学校や職場などの閉鎖された空間での話、リアルさの追及ってのもポイントだった。
閻魔あいのキャラクターに関してはわたなべ氏は

絶対的な存在なんですね。でも、強いものではなくて、空気みたいな存在というか・・・

監督の大森貴弘氏は

人の哀しみにも敏感なんだけど、かといって感情移入できるわけでもなくて・・・

うーん、なかなか文字では簡単に表せないようだ。では、キャラクターとして演じる立場ではどう感じたのだろう?能登麻美子は演技上でどのようなことを心がけたのか?最初の印象はどうだったのだろう。

元々、感情の起伏が激しい人ではないと思ったんですけど、事前の印象とはまた少し違った感じで演じました。

能登自身も当初は視聴者と同じような感覚で捉えていたそうだ。台本から得られる情報が少なかったので役作りには苦労したそうだ。

やっぱりフラットで淡々とでした…でもあいなりの心の動きというのは私は絶対あると思ってたんですけど、それをどこまで出していいのか…?その辺のイメージのすり合わせが難しかったですね。

うーん、確かに心の動きまではいかないが、そういう話は23話辺りにあったような気がすると自分は記憶している。ここでは23話までと24話からの3回を切り離して考えよう。23話までの中には様々なホラーがあった。(実際に私も怖くなったものもあるが)イメージとしては日本の怪奇映画にヨーロピアンの映像美を加味するとあった。多分「いっぺん死んでみる?」のシーンで、花がパッ、パッと出てくるシーンなんかそうじゃないのかな?
あと個人的に気になったのは脚本のこと。23話までの中にいろいろな設定の話があった。これは脚本の力が強いのか?大森氏は

演出とのコンピレーションでかなり変わりますが、脚本が占める割合はかなり高いですね。

わたなべ氏はここから一歩踏み込んでこう述べている。

やっぱりこの作品は脚本で完成させておかないといけない作品というか、映像でフォローするのが難しいんですね。だからシナリオの段階で徹底的に打ち合わせをして、完全にみんなが納得する形で作り込んでいます。人間の感情の機微を描くので、途中でブレると後が成り立たなくなっちゃうんですよ。

魔法を使ってドーン!というように映像でフォローすることができない。慎重に討論を重ねて作る。ジャンルは違えどハルヒと共通点があるんじゃないかと思った。
では、第1期シリーズを通して演じてみてどう感じたのかもう1回能登麻美子に聞いてみよう。

私は「物事ってひとつじゃないな」というのをすごく感じました。シリーズの中には善悪だけでは割り切れないお話や、流される側にスポットを当てたら全然違う話になってたであろう内容もあって、物事の多面性というか不条理さというか…「万華鏡」のような作品だと思いました。

第2期が決定した地獄少女。1期の設定に新しいキャラを加えるそうだが、1期よりも力の入った作品が見られるのだろうか?それには脚本の力が必要だとわたなべ、大森両氏は感じている。2期シリーズは脚本に注目してみよう。