ランティスってなんだ!?2010

ランティス・クロニクル (CDジャーナルムック)

ランティス・クロニクル (CDジャーナルムック)

昔、ランティスってなんだ!?ってことについて激論を交わしてたことがあって、その時の結論が「大月の別動部隊」ってことになったんだけど、今になって感覚的な部分においては当たってるのかなって思う。
あの時のランティス野川さくらを激推ししてた印象のほうが強かった(←だからこういう疑問が生じるのだが)。気がつけばリリース関連の情報が無く、アニメ天国見てたらアニメイト独占販売ってことになってた。…と言うことは契約が切れたのかな。ランティスの10年の基礎的なものを築いたのはJAM Projectよりも野川さくらだと思う私としては、全ライター陣で1stアルバムのクロスレビューくらいはして欲しかった。もっと言うなら最初のハルヒの文章なんか全くいらない。


と言うことで思い切り影の部分を出したところで、ここからは光の部分を。年表とディスクリストが掲載(データベースとしても◎)されてて、これをザッと読んで、伊藤副社長のインタビューを読んで所属アーティストのインタビューを読むと、ランティスの根幹にあるのはこの人なんだなってのがよくわかった。
半分、それ以上のアーティストは伊藤副社長との出会いによってこの世界に導かれてる。色々な経歴もあれば移籍組もいる。その人に惹かれるものがあるのかな?って思ったが、それ以上にこの人音楽がとても好きなんだなってのが伝わってきた。

ランティスっぽい」と言われるので、実はランティスは音楽ジェネレーターを果たし続ける巨大な一体の意志のあるアーティストになってるからだと思うのです。

ああ、これはなんとなくわかるよなあ…って。自身の経歴でもそうなんだが、アーティストと同じようにクリエーターも大事にされてることもわかる。現在のランティスを支える4人の才能ってのは宝物なのでしょう。そして同じような才能が出てきてほしいと願う気持ちも。


それにしても面白いインタビューが多い。アーティストや若手社員のランティスとの出会いって部分だけを注目しても楽しい。
音楽に理解のある人の下で働く若手社員もやりがいがあるのだろう。個人の裁量に任せられる部分が多い社風なんだと思うが、一部のアーティストや若手社員が「敷かれたレールに乗っかる」的な表現があったことは、そういうシステムになってるのか、もしくは確立させたのか。自由な社風(←ってらしい)に業界からの「何か」があることを感じてしまう。


巻末にあった影山ヒロノブと井上社長との対談の中で、井上社長は2008年に出した目標の中にアーティストの総合マネジメントができるようにしたいって発言があった。でも、若手社員の対談ではアーティストをしっかり面倒見る的な発言もあったり、これはメジャーのレーベルとは逆方向なのかって思ったが。

早く音楽だけで食べていけるようになれば、もっとそういう時間(ここでは世界に向けた発想とか)が増える。自分たちで曲も詞も書いていけるような人たちを育てて、音楽で飯が食べれるような人たちの集団にしたいですね。

この方向性でのマネジメントなら大丈夫だと思った。
ランティスの10年を読むには、井上社長のアーティスト側の視点と伊藤副社長のクリエーターを含めた視点に注目すればより面白い本だなって感じた。